
「子供がなかなか起きてくれない」
「早く寝てほしいのに,つい遅くなってしまう」
「どうしたら早寝早起きしてくれるのかしら」
そんな悩みを抱えている保護者の方は,多いと思います。
子供の睡眠は,子供の健やかな成長にとって大切なもの。
特に,脳の成長に欠かせないものです!
元気な子供に育ってほしい!
頭のよい子に育ってほしい!
と思ったら,質の良い睡眠習慣,つまり,早寝早起きの習慣を付けさせたいもの。
子供が早起きするには,親の役割がとっても大切!
そのためには,親が早起きの効果をしっかり知ることも大切です。
今回は,
「子供が早起きするメリット」と
「子供が早起きを習慣にするコツ」を紹介します。
目次
子供が早起きするメリット~脳の働きが良くなる~
早寝早起きの子供は,成績も良いものです。
なぜなら,
早寝早起きによって,
「脳の働きが良くなる」からです。
睡眠時間が長い子供は,脳の中でも学習や記憶に関わる「海馬」がよく育つと言われています。
そして,睡眠には,記憶を定着させるという機能があります。
睡眠中は,おおよそ90分周期で「浅い眠り(レム睡眠)」と「深い眠り(ノンレム睡眠)」を繰り返していますが,レム睡眠の間に,脳は日中の記憶を整理して定着させていると言われています。
そうすると,睡眠時間によって,記憶の定着が異なることとなります。
例えば,睡眠時間が9時間ですと一度の睡眠の間にレム睡眠が6回訪れるのに対し,6時間睡眠の人は4回しかレム睡眠を経験することができないという計算になります。
つまり,睡眠時間が短ければ短いほど,レム睡眠の回数も減少し,記憶が定着するチャンスを逃してしまうということになります。
また,睡眠によって分泌される成長ホルモンは,夜10時頃からたくさん分泌され,それより遅い時間になると,分泌量がガクンと減ります。
ですので,ただ長く寝るのではなく,早寝早起きが大切ということです。
さらに,早起きすると,朝食をしっかりと食べることができます。
朝食を食べると,集中力もぐんと上がります。
早寝早起きをしている子供としていない子供では,脳の働きが全然違うのです!
早寝早起きを習慣づけるコツ
適度な運動をする
日中に体を動かすと,発生した熱が体内にたまります。
ため込んだ熱は,睡眠時に放出されます。
熱を体外に逃がすため,体温は下がります。
体温が下がると,ぐっすり深い眠りに入ることができます!
また,眠気を強くするメラトニンは,日中に太陽を浴びることで大量に分泌されます。
晴れた日は,外でたくさん太陽を浴びるのも効果的です。
規則正しい食事をする
規則正しく食事をすることで,睡眠中の成長ホルモンの分泌を正常にしてくれます。
また,睡眠中に分泌される成長ホルモンには,脂質を分解する作用があるため,睡眠不足になると,脂質が分解されず,肥満の原因になります。
夕食は,就寝の3時間くらい前に済ませるのが理想と言われています。
夜遅い食事は,入眠時刻を遅らせるだけでなく,翌朝の食欲減退にもつながります。
逆に,あまり早く夕食を済ますと,空腹感で眠りにくくなります。
寝る1時間前にはテレビをオフにする
テレビを長時間見ている子供は,言語能力の発達が遅れると言われていますが,睡眠にも悪影響があります。
テレビ画面から発せられる強い光を浴びることで,夜なのに,脳が「まだ昼なのかな」と勘違いしてしまい,眠りを誘導するメラトニンの分泌も低下します。
1時間前にテレビを消すことで,「もうすぐ寝る時間」と分かり,睡眠導入の習慣化にもつながります。
これは,テレビだけでなく,スマホなども同様です。
脳にとっては,これらを見ないのがいいのですが,少なくとも,1時間前には見るのをやめるというルールを決めると,気持ちよく寝ることができるようになります。
子供と一緒の時間に寝るようにする
子供に早寝早起きを習慣づけようとするには,親のサポートが必要です。
休日も平日もなるべく同じ生活リズムで過ごしたり,親が早寝早起きの見本となることで,子供の早寝早起きを促すことができます。
親子で一緒に習慣作りをすることも成功の秘訣です!
そうすると,つい,「早く寝なさい!」と子供に強く言ってしまうことも・・・。
規則正しく生活するのはとても大切なことですが,それを守ろうとするあまり,子供にきつく当たってしまうのは逆効果です。
親は,子供をいつも大切に思っています。
「子供のためにしっかりしたい。」
「子供をちゃんと育てたい。」
この思いが強すぎると,いつの間にか笑顔を失って,時間どおりに行動することばかり気にしてしまうことも。
子供にとって,親が笑顔でいること,幸せそうにしていることが一番うれしいものです。
ですから,もし,全部をちゃんとできなくても,気にすることはありません!
これで十分です。
子供が生まれたときと同じように,いつも笑顔で接していると,子供は安心します。
そして,子供は,親をもっと喜ばせたいと思います。
忙しくて子供と一緒の時間に寝るのが難しいようでしたら,子供が早起きしたら,たくさん褒めてあげましょう!
そうすると,もっと褒めてもらいたい,もっと喜ばせたいと思って,早起きの習慣が付きやすくなりますよ。
まとめ
睡眠には,脳を活性化させ,勉強したことを記憶に定着させるという効果があります。
そのため,質の高い睡眠をとると,成績アップにもつながります。
質の高い睡眠を得るには,規則正しい睡眠,つまり,早寝早起きがとても大切。
早寝早起きをするには,
①適度な運動をする
②規則正しい食事をする
③寝る1時間前にはテレビを消すのが効果的です。
そして,
④親が一緒に早寝早起きの習慣づけをすると成功しやすくなります。
親のちょっとした工夫で,子供の早寝早起きを実現することができます。
でも,頑張りすぎは禁物!
できる範囲で楽しんでやってみましょう!
子供にとって,親の笑顔が一番ですから!
子供の健全な成長と,学力アップのため,是非,参考にしてみてくださいね。