
子供をたくさん褒めましょう!
子育てをしていると,よく聞く言葉ですが,
「厳しく叱って育てた方がいいのでは?」
「どんなふうに褒めてあげればいいの?」
「分かっていても実行するのは難しい!」
と思っている親も多いと思います。
そこで,今回は,子供を褒めるメリットと,子供を上手に褒めるコツを紹介します。
目次
子供を褒めるメリット
① 自己肯定感が生まれる
褒められることによって,
「自分は大切な人間である」
「自分は必要な人間である」
という自己肯定感が生まれます。
自己肯定感は,
子供が幸せに育っていくために,
一番大切なものです。
親から,愛情たっぷりに
「ありがとう」
「大好きだよ」
という言葉をたくさん掛けられることによって,
自己肯定感という心の土台が築かれるのです。
そして,この親の愛情によって築かれた自己肯定感が
しっかりと心に根付いていることによって,
どんな困難にも立ち向かうことができる
たくましい子供に成長することができます。
② 親子の信頼関係が生まれる
褒めることによって,
「親から愛されている」
「親に認められている」
と感じるようになるため,
子供も親のことが大好きになります。
そのため,
大好きで信頼している親から叱られても,
「自分のために叱ってくれたんだ」
と感じることができます。
逆に,
褒めることよりも,叱ることが多い場合には,
親の気持ちが子供に伝わらないばかりか,
子供が「親に嫌われているかも・・・」と感じてしまいます。
親としては,
子供を叱るのも褒めるのも,
子供のためを思ってのことです。
この気持ちをしっかりと子供に伝えるためには,
子供のことを褒め,しっかりと信頼関係を築くことがとても大切です。
③ やる気が増す
褒められることで,
子供は親の期待に応えたことを実感します。
そして,もっと,応えようとやる気が増します。
集中力も上がります。
これが繰り返されていることで,
良い習慣が身に付いていきます。
逆に,
叱られてばかりだと,
すねたり,聞き分けが悪くなり,
良い習慣も身に付きません。
そうすると,親のイライラ・・・と,
悪循環となってしまいます。
そうならないためにも,
子供のことをたくさん褒めることが大切です。
2 子供を褒める5つのコツ
① 些細なことでもとにかく褒めてあげる
大きなことや特別な時だけでなく,
些細なことでもとにかく褒めましょう。
「早起きしてえらいね!」
「今日は元気がいいね!」
「字がきれいになったね!」など,
日常生活の中で気づいたことをとにかく褒めます。
子供は,どんな些細なことであっても,
できたことを褒められると,うれしいものです。
親が自分のことをちゃんと見てくれていると感じ,
自己肯定感が得られ,
幸せを感じられるようになります。
特に,前向きな行動は,褒めてあげましょう。
子供を褒めるのには,親の訓練も必要です。
親にとって,
子供を「叱ってやろう!」と思わなくても,
叱るべきことはよく目に付くものです。
でも,褒めることは,
「子供の良いところを見つけよう!」
という気持ちで子供を見ていないと,
褒めることができなかったりします。
ですから,親は,子供を褒めるための努力をする必要があるのです。
そして,褒めることに慣れてくると,
褒める方も段々気持ちよくなってきます。
今まで見えていなかった子供の良さにも
気付くことができるようになります。
褒められた子供も,自信を付け,
自分から何かを始められる力が付いてきます。
親が,ほんの少し子供を褒める努力をすることで,
親にとっても,子供にとっても,
これだけの効果が得られるのです。
まずは,子供のことをよく見て,
褒める努力をしてみましょう!
② 間接的にほめる
直接褒められるよりも,
誰かが自分のことを褒めていたという話を聞いた方が,
うれしさが倍増するという経験があると思います。
これは,子供も同じです。
例えば,
テストの点数が上がったことを褒める時にも,
お母さんから褒めるだけでなく,
お父さんからも,
「テストの点数が良かったんだって!お母さんから聞いたよ!」
と褒め,
さらに「お母さんが,最近,勉強頑張っているって褒めてたよ!」
とお母さんが褒めていたことを間接的に伝えます。
そうすると,子供は,
うれしさとともに,やる気も倍増します。
親だけでなく,
学校や塾の先生などに協力してもらうのもよいかもしれませんね。
③ 結果ではなく過程を褒める
成功した時だけでなく,
挑戦して努力した過程を褒めてあげましょう。
頑張っていても,
結果が出ないこともあります。
それでも,頑張ったという事実は,
とてもすばらしいことです。
この姿勢を,まずは,褒めましょう。
褒めることで,
「また頑張ろう!」という気持ちが芽生えます。
「毎日,続けて偉いね!」
「今のまま毎日続けていたら,来月までにはすごい時間をやったことになるね!」と,
頑張ることが未来につながっているという期待感を持たせてあげることも大切です。
気を付けなければならないことは,
親の基準で考えないことです。
例えば,テストで,70点だったとき,
親の基準が85点ですと,
「なんでこんな点数しか取れないの!」
となってしまいます。
でも,前回のテストが50点だったとしたら,
20点も点数が上がっています。
それなのに,親から叱られたとなると,
やる気を失ってしまいます。
子供なりに頑張ったのに,
認めてもらえなかったのですから。
また,親としては,
7割の正解よりも,
3割の不正解が気になるものです。
そうすると,
この3割部分の追求が始まってしまい,
注意や否定の言葉を子供に浴びせてしまう結果となります。
でも,これって,
7割の正解部分もちゃんと褒めてあげないと,
とても不公平ですよね。
このような親の基準で考えるのではなく,
まずは,しっかり頑張ったという過程を褒めておげましょう。
そして,成績が上がったのなら,
その部分をしっかりと褒めてあげましょう。
そうすることで,
「次も頑張ろう」という気持ちが沸くものです。
その上で,
今後,さらに成績を上げるためにどうすればよいかを
アドバイスするのでしたら,
きっと,子供も話を聞いてくれると思います。
④ 他人と比較するのではなく以前の子供自身と比較して褒める
親としては,
周りの子供と比較しがちですが,
子供の成長には,個人差があります。
ですので,
他人と比較するよりは,
以前の子供自身と比較して,
成長した部分をたくさん褒める方が,
子供にとって,良い効果があります。
子供は,
自分自身が成長していることを実感することで,
大きな自信や満足感を得ることができます。
これにより,
次のステージへの活力と期待感を持つことができます。
子供は,日々,成長しています。
親が,この小さな成長の一つ一つに気付くことができれば,
子供を褒める機会はいくらでもあります。
そして,子供は,
親から成長したことを褒められることによって,
「頑張ってよかった!」
「次も頑張るぞ!」
という気持ちになります。
こういう意識が芽生えた子供は,
一人でどんどん前に進んでいくことができます。
大切なことは,
子供の成長を見逃さず,
思いっきり褒めてあげること!
これは,
親が子供にしてあげられる大切な仕事ですので,
是非,実践してみてくださいね。
⑤ 「感謝」の言葉は最高の褒め言葉!
「ありがとう」という言葉は,
お礼の言葉であると同時に,
最高の褒め言葉です。
人から感謝の気持ちを伝えられると,
「自分のしたことが人の役に立てた!」
「自分の存在に意味があった!」
と感じることができ,
自己肯定感を育ててくれるのです。
「自分が大切な存在である」
という自己肯定感が育つと,
「他人も大切」という思いやりの気持ちを持つことができるようになります。
「ありがとう」は,
親から子供に贈る最高のプレゼントともなるのです。
3 まとめ
今回は,子供を褒めるメリットと子供を上手に褒めるコツを紹介しました。
子供を褒めることによって,
子供の心の土台となる
「自己肯定感」を育てることができます。
また,親子の信頼関係が生まれます。
信頼する親から褒められることによって,
やる気も増します。
これらによって,
良い習慣も身につき,
どんな困難にも立ち向かうことができる
たくましい子供に成長していきます。
このような効果を引き出すための上手な褒め方として,
まずは,些細なことでもとにかく褒めることです。
時には,間接的に褒めることも効果的です。
褒める時には,過程を褒めるように気を付けるとよいでしょう。
また,他人との比較は避け,
以前の子供自身と比較して成長したところを
褒めるようにしましょう。
そして,子供に対して,
たくさん感謝の気持ちを伝えましょう。
そうすることで,
子供の自己肯定感が育ちます。
「ありがとう!」は,親から子供に贈る最高のプレゼントです。